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■ 上越・越後湯沢 荒沢山   2009/02/15
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○2月15日 荒沢山(1303m)・雪稜歩き/日帰り(前夜発)

二月の会山行は、当初の年間計画では雲竜渓谷でアイスクライミングの予定でしたが、2名の新人(私を含めた)の技術の向上の目的も兼ね、「雪稜歩き」に変更されました。今回の荒沢山は、わりと近場でなにかと便利、あまりひとけがなく、訓練できそうであるということで、決まりました。
総勢16名という(めずらしいくらいの)大人数での山行となりました。
おりしも、日本列島は前前日13日は春一番が吹き、前日は静岡で観測史上初の「2月に夏日」を記録したという初夏のような一日。当日は「春」といった陽気の中での山行となりました(新潟で最高気温12度)。
・14日(前夜)
夜9時ごろ車で浦和発。上越線のとある駅のトイレ付きの小屋に到着したのが12時頃。十数名でそこを占拠して雑魚寝をすることになりました。(テント設営の時間と手間が省ける)
・15日
5時起床。7時行動開始を目指し、移動。土樽駅そばの橋近くの登山道入り口に5〜6台の駐車スペースがあり、そこに駐車し準備。
行動開始。今回は大人数なので、A隊8名とB隊8名に編成され、東側のカドナミ尾根からのぼり西側の荒沢尾根を下るA隊と、その逆回りで登るB隊にわかれ荒沢山登頂し降りてくる。そして「尾根のどこかですれ違いましょう」という計画で執り行われました。(これは明治時代の八甲田山雪中行軍っぽい趣向で、別隊に無惨な姿は見せられないと、なんだか気が引き締まる思いがしました)
ふもとから見ても雪は結構少ないように見えましたが、行ってみなければわからないし、雪稜の歩行、ロープワークの訓練に来たわけなのだから、ワカンもきちんと携帯、フル装備で登り始めました。
B隊の私たちは、荒沢尾根から登り、カドナミ尾根を下りました。「始めあたり薮こぎになるかもしれないよ…」との予想通り、尾根にさしかかる頃から急登の中の薮こぎ(木の根登り?)が始まりました。

気温15度近くまで上がったという前日の暑さのせいか、雪の表面は溶けかけた感じで、かき氷のようにジャリジャリした状態。柔らかくもなく固くもなく、ズボッとはまるし、ズルズル滑ったりで、歩きにくい。
この急坂の薮道と格闘をつづけ、手袋もズボンも土で茶色く汚れたころようやく見晴らしのよい、尖った稜線が続く地帯になりました。しかしこの雪陵も中途半端で、たくさんの木々にさえぎられてとぎれとぎれ。結局は薮こぎ&木登り半分となりました。新人の私は、ロープワークが来ても慌てない心の備えをしていたのですが、だんだんその必要がないような気がしてきました…。

9時半ごろトランシーバーで交信。なんとA隊に「山頂、着いちゃった」と聞かされ驚きました。こっちはやっと半分というところだというのに?! その約一時間半後、結局、こちらはほぼ三分の一、あちらは三分の二のあたりですれ違うことになりました…。

この先はどんな道か? 難所はあるのか? 聞いてみると、「あっちはトレースがついていて高速道路」「ザイルの『ザ』の字も使わなかった」とのこと…。
「こんなフル装備で、俺たちはなにしに来たんだろう?」という声もあり、おかしさに笑わずにはいられませんでした。
空には五月晴れ(?)が広がり、日が照りつけてきて暑くなってきました、風は冷たいけども厚着しているせいで、汗が止まりません。われらB隊がようやく登頂したのがお昼まえでした。

山頂の石標も雪に埋まっておらず、その姿を風にさらしていました。
だれかが缶のお酒を「プシュ」とあける音がしました。いつもは昼も夜も寂然とした山頂なのでしょうが、この時は楽しい憩いの場所となりました。
さて、下山。カドナミ尾根は、雪が溶けて夏道が見えそう、といった感じで(トレースも付いていて)、まさに「ハイウェイ」。汗だくだくになりながら、途中一度だけ休憩をとって、2時間ほどで一気に降りてきました。

車に戻ると、A隊のメンバーは温かい日を浴びてまったりムード。大変長らくお待たせ致しました…。

本来この時期なら樹氷なども見れる銀世界というコースなのだそうですが、緑と茶色の半分混ざったような残雪期の風景でありました。
今回はこのように、人々よりふた足ほど早く2月に春山を楽しむことができた希有な山行となりました。

■写真提供の奥園さま、ありがとうございました

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